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当サイト内のランキングや商品(商材)の評価は、当社の調査やユーザーの口コミ収集等を考慮して作成しており、提携企業の商品(商材)を根拠なくPRするものではありません。

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そんな疑問や関心から、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
インサイドセールスは、電話やメール、Web会議を使って見込み客との関係を育て、商談のタイミングを見極めてフィールドセールスへ引き継ぐ営業の役割です。
言葉自体はここ数年で広く知られるようになりましたが、企業によって仕事の中身が大きく違い、入社してから「思っていた仕事と違った」と感じる人がいるのも事実です。
この記事では、インサイドセールスの意味や役割、フィールドセールス・テレアポとの違いといった基礎から、1日の仕事の流れや評価のされ方、「きつい」と言われる理由と職場の見極め方まで、働く側の視点も交えて解説します。
インサイドセールスは、ひとことで言えば「会う前の営業」を専門に担う役割です。
ここでは、言葉の意味と、営業活動全体のなかでどんな位置にいるのかを順番に見ていきます。転職を考えている方も、まずはこの全体像を押さえておくと、求人票や面接で聞く話がぐっと理解しやすくなります。
インサイドセールスとは、電話・メール・Web会議・チャットなどの非対面の手段で見込み客とやり取りし、購買意欲を高めたうえで商談の機会をつくる営業活動のことです。「インサイド(内側)」という名前のとおり、顧客先に出向かず、オフィスや自宅から営業活動を行います。
ポイントは、インサイドセールスが「売ること」そのものよりも「今、誰と商談すべきか」を見極める役割を担っている点です。資料請求をした企業、セミナーに参加した担当者、以前に名刺交換をした相手など、見込み客の温度感はばらばらです。インサイドセールスは一人ひとりの状況を電話やメールで確認し、すぐに提案を受けたい相手はフィールドセールスへ引き継ぎ、まだ検討段階に入っていない相手には情報提供を続けて関係を保ちます。
かつての営業は、1人の担当者がリスト作りからアポ取り、提案、契約、契約後のフォローまで一貫して担うのが一般的でした。この方法では、受注につながりにくい相手にも同じだけ時間を使ってしまい、本当に提案すべき顧客への対応が遅れがちになります。
インサイドセールスは、この工程のうち「見込み客を見極めて育てる」部分を切り出し、専任の担当者に任せるという発想から生まれた役割だと言えます。
インサイドセールスを導入している企業では、営業活動をいくつかの工程に分け、部門ごとに役割を分担しているケースが多く見られます。代表的な流れは次のとおりです。
この流れのなかで、マーケティングが集めた「少しでも関心を示したリード」をMQL(Marketing Qualified Lead)、インサイドセールスが確認して「商談に進めてよい」と判断したリードをSQL(Sales Qualified Lead)と呼ぶことがあります。
インサイドセールスの仕事は、MQLをSQLへと育てる役割だと言い換えることもできます。すぐには商談にならない相手に対して、メールや電話で役立つ情報を届けながら関係を保つ活動は、リードナーチャリング(見込み客の育成)と呼ばれます。インサイドセールスの日常業務の多くは、この育成と見極めの繰り返しです。
日本でインサイドセールスという役割が広く知られるようになった背景には、「The Model(ザ・モデル)」と呼ばれる分業型の営業モデルがあります。
マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの4部門に営業プロセスを分け、それぞれの部門が担当工程の数字に責任を持つという考え方で、書籍『THE MODEL』(福田康隆著)を通じて多くの企業に広まりました。
このモデルの特徴は、各工程の成果を数字で追えるようにした点にあります。たとえばインサイドセールスであれば「何件のリードに接触し、そのうち何件を商談にしたか」、フィールドセールスであれば「何件の商談から何件を受注したか」が明確になり、どこで顧客が離れているのかを把握しやすくなります。
一方で、部門ごとに目標を持つため、自部門の数字だけを追う「部分最適」に陥りやすいという弱点も指摘されています。インサイドセールスが商談数を増やすために確度の低い案件まで引き継ぎ、フィールドセールスから不満が出るといった対立は、分業型の組織でよく起きる問題です。
働く側から見ると、職場がこの弱点にどう向き合っているかが、働きやすさを大きく左右します。この点は、後半の「きつい・やめとけと言われる理由」で詳しく取り上げます。
求人票を見ていると、インサイドセールスのほかに「内勤営業」「電話営業」「反響営業」といった似た言葉が出てきます。混乱しやすいので、関係を整理しておきます。
内勤営業は、外回りをしない営業全般を指す広い言葉です。インサイドセールスも内勤営業の一種ですが、内勤営業には受注処理や見積書の作成、店舗カウンターでの接客営業なども含まれることがあります。電話営業は、電話という「手段」に注目した言葉で、役割そのものを表しているわけではありません。
これに対してインサイドセールスは、営業プロセスのなかで「見込み客を見極めて商談につなげる」という役割を指す言葉です。そのため、同じ「インサイドセールス」という求人でも、実際には電話でのアポ取りが中心の職場もあれば、メールやチャットでの関係づくりと商談の見極めまで任される職場もあります。
求人票では職種名だけで判断せず、仕事内容の欄に「商談化」「ナーチャリング」「SDR/BDR」といった言葉があるか、どんな数字で評価されるのかを確認することをおすすめします。
インサイドセールスについて調べる人の多くが気になるのが、フィールドセールスやテレアポとの違いです。
手段だけを見ると、テレアポもインサイドセールスも「電話をかける仕事」に見えるため、違いがわかりにくいかもしれません。3つの違いは、何を目的にしていて、どんな数字で評価されるのかを比べると理解しやすくなります。
フィールドセールスは、顧客先を訪問したりWeb会議で商談したりして、提案から契約までを担う営業です。インサイドセールスが「商談の前」を担当するのに対し、フィールドセールスは「商談の後」を担当すると考えると、違いがつかみやすくなります。
インサイドセールスは、見込み客の課題や予算、導入時期、決裁者などを事前に聞き取り、「この相手なら提案する価値がある」と判断した段階でフィールドセールスへ引き継ぎます。この引き継ぎは、現場では「トスアップ」と呼ばれることもあります。フィールドセールスは、その情報をもとに提案内容を準備し、受注に向けて交渉を進めます。
評価される数字も異なります。インサイドセールスは、商談をいくつ生み出したか(商談数)、接触したリードのうち何割を商談にできたか(商談化率)といった指標で評価されることが多く、フィールドセールスは受注件数や受注金額で評価されるのが一般的です。
なお、商材の価格が低く、オンラインで完結しやすいサービスの場合は、インサイドセールスがWeb会議で提案から受注までを担当するケースもあります。この場合は、インサイドセールスとフィールドセールスの役割を1人が兼ねている状態と考えてよいでしょう。
テレアポ(テレフォンアポインター)は、用意された企業リストに順番に電話をかけ、商談のアポイントを獲得することを目的とした仕事です。成果は獲得したアポの件数で測られることが多く、1回の電話で興味を引けなければ、次の企業へ進むのが基本的な進め方です。
インサイドセールスも電話を使いますが、目的が違います。インサイドセールスが目指すのは、アポの件数よりも「受注につながる商談」を生み出すことです。そのために、相手が今どんな課題を抱えているのか、検討はどの段階にあるのかを丁寧に聞き取ります。今すぐの商談につながらなくても、役立つ情報をメールで送ったり、数か月後に改めて連絡したりしながら、相手の検討が進むタイミングを待ちます。
もうひとつの大きな違いは、やり取りの記録を残し、チームで共有する点です。インサイドセールスでは、誰といつ、どんな話をしたのかをCRM(顧客管理システム)などに記録し、次の連絡やフィールドセールスへの引き継ぎに活かします。
1回ごとの電話で完結しがちなテレアポに対し、インサイドセールスは顧客との関係を「線」でつないでいく仕事だと言えます。
インサイドセールス、フィールドセールス、テレアポの違いを表にまとめると、次のようになります。
| 項目 | インサイドセールス | フィールドセールス | テレアポ |
|---|---|---|---|
| 主な目的 | 見込み客を見極め、受注につながる商談をつくる | 提案を行い、契約を獲得する | 商談のアポイントを獲得する |
| 主な手段 | 電話、メール、Web会議、チャット | 訪問、Web会議 | 電話 |
| 担当する段階 | 商談の前(リードの育成と見極め) | 商談から契約まで | 初回接触からアポ獲得まで |
| 主な評価指標 | 商談数、商談化率、受注への貢献度 | 受注件数、受注金額 | アポ獲得件数 |
| 顧客との関係 | 中長期で継続的に関わる | 商談期間を通じて深く関わる | 1回ごとの接触が中心 |
| 求められる力 | 聞く力、仮説を立てる力、記録と分析 | 提案力、交渉力、関係構築力 | 話す力、粘り強さ |
表を見るとわかるように、インサイドセールスは「聞いて、見極めて、育てる」仕事です。話す力よりも、相手の状況を聞き出して整理する力が重視される点が、ほかの2つとの大きな違いです。
ここまで3つの違いを整理してきましたが、実際の職場では境界がはっきりしないことも少なくありません。
たとえば、職種名は「インサイドセールス」でも、実態は1日に何百件も電話をかけてアポ数だけを競うテレアポ部隊になっている職場があります。反対に、少人数の企業では、インサイドセールスの担当者が商談からクロージングまでを任され、フィールドセールスとほとんど変わらない働き方をしていることもあります。
これは、インサイドセールスという言葉が広まった一方で、その定義や運用方法が企業ごとに異なっているためです。どちらが良い悪いというわけではありませんが、転職先を選ぶ立場からすると、名前だけで判断すると入社後のギャップにつながりかねません。
どんな数字で評価されるのか、フィールドセールスとの引き継ぎルールはどうなっているのかを事前に確認しておくことが、ミスマッチを防ぐ近道です。具体的な確認ポイントは、後半の見出しで詳しく紹介します。
インサイドセールスは、日本でもここ数年で導入する企業が増え、職種として求人を見かける機会も多くなりました。
その背景には、買い手の情報収集のしかたの変化、営業組織の効率化への要請、そして働き方とツールの変化があります。順番に見ていきましょう。
インサイドセールスが求められるようになった大きな理由のひとつが、買い手(顧客)の購買行動の変化です。以前は、製品やサービスの情報を得るには営業担当者から話を聞くのが一般的でした。
しかし今では、多くの買い手がインターネットで情報を集め、ある程度比較検討を進めてから営業担当者と接触します。
HubSpot Japanが2025年10月に実施した調査では、法人向けの商品やサービスを購入するときに参考にする情報源として、買い手が最も多く挙げたのはインターネット検索(51%)で、同業者からのクチコミ(41%)、営業担当者からの情報(34%)が続きました。前年と比べると、インターネット検索の割合は減った一方で、社内のクチコミや生成AIから得た情報を参考にする人が増えています。
[参照元]HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査 2026 データ集
また、同じ調査で買い手に好ましい営業スタイルを尋ねたところ、訪問型を好む人が40.4%だったのに対し、「どちらでもよい」が32.8%、非訪問型を好む人が26.8%という結果でした。つまり、買い手の約6割は必ずしも訪問を求めていないことになります。
[参照元]HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査 2026 データ集
買い手が自分で情報を集め、訪問にもこだわらなくなると、営業側には「相手がどの程度検討を進めているのか」を早い段階で把握し、適切なタイミングで声をかける役割が必要になります。それを担うのがインサイドセールスです。
もうひとつの背景が、営業組織の人手と効率の問題です。限られた人数で売上を伸ばすには、1人ひとりの営業担当者が受注の見込みが高い商談に時間を集中できる仕組みが欠かせません。
前述のHubSpot Japanの調査では、法人向け営業部門の課題として最も多く挙がったのは「収益性向上」(35%)で、「顧客との信頼・関係構築」(30%)が続きました。経営者・役員では、人材の採用や育成、従業員満足度などの組織づくりを課題とする割合が全体より大きくなっています。
[参照元]HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査 2026 データ集
インサイドセールスを置くと、受注の見込みが低い相手への訪問を減らし、フィールドセールスが確度の高い商談に集中できるようになります。
同じ調査で、インサイドセールスを導入している企業の回答者に導入前後の変化を尋ねたところ、「訪問型営業が当たり前ではなくなった」(65%)、「営業効率が高まった」(61%)といった回答が上位に挙がっています。
[参照元]HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査 2026 データ集
人を増やすのではなく、役割を分けて生産性を上げる。この考え方が、インサイドセールスの導入を後押ししてきました。
働き方とツールの変化も、インサイドセールスの広がりを支えています。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけにWeb会議が一般的になり、「会わなくても商談はできる」という感覚が売り手・買い手の双方に広まりました。
もっとも、テレワーク自体は一時期ほどの勢いはありません。HubSpot Japanの調査によると、売り手側の企業のテレワーク導入率は48.0%で、2021年から減少傾向にあり、2023年から2025年は横ばいです。インサイドセールスは在宅勤務と相性の良い仕事ですが、「インサイドセールスなら必ずリモートで働ける」とは限らない点は覚えておきましょう。 [参照元]HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査 2026 データ集
ツールの面では、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)、MA(マーケティングオートメーション)の普及が大きな役割を果たしました。
顧客とのやり取りの履歴や、メールの開封・Webサイトの閲覧といった行動データを記録できるようになったことで、「誰に、いつ、どんな連絡をすべきか」をデータにもとづいて判断できるようになっています。最近では生成AIを営業活動に使う人も増えており、営業責任者・担当者の生成AI認知率は90.6%、活用経験率は43.4%に達しています。
[参照元]HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査 2026 データ集
では、日本の企業ではインサイドセールスがどの程度広がっているのでしょうか。HubSpot Japanは2019年から毎年、日本の営業に関する定点調査を行っています。2025年10月の調査(従業員50〜5,000名の企業に勤める経営者・役員、営業責任者、営業担当者の計1,545名が対象)では、次のような結果が出ています。
[参照元]HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査 2026 データ集
認知は広がっている一方で、実際に導入している企業は4割前後にとどまり、ここ数年はほぼ横ばいで推移しています。インサイドセールスは「どこの会社にもある当たり前の職種」とまでは言えず、導入している企業のなかでも運用の成熟度にはばらつきがあると考えられます。
働く側の立場から見ると、この状況には2つの意味があります。ひとつは、インサイドセールスの経験やノウハウを持つ人材はまだ多くなく、経験を積めば転職市場で評価されやすいという点です。
もうひとつは、仕組みが整っていない職場も少なくないため、入社前に運用の実態を確認する重要性が高いという点です。
インサイドセールスは、アプローチする相手の違いによって、大きくSDRとBDRの2種類に分けられます。
同じ「インサイドセールス」という職種名でも、どちらを担当するかで1日の過ごし方も、求められるスキルも、評価のされ方もかなり変わります。転職を考えている方にとっては、職種名以上に重要な情報だと言えます。
SDR(Sales Development Representative)は、自社に関心を示した見込み客に対応するインサイドセールスです。Webサイトからの問い合わせや資料請求、セミナーへの参加、展示会での名刺交換など、相手側から何らかのアクションがあったリードに連絡を取ります。顧客側からの反応(反響)を起点にすることから、反響型やインバウンド型とも呼ばれます。
SDRの仕事で大切なのは、対応のスピードと見極めの精度です。資料をダウンロードした直後の見込み客は、製品への関心が最も高い状態にあります。時間が経つほど関心は薄れ、競合他社に先を越される可能性も高まるため、多くの企業ではリード獲得から最初の連絡までの時間を重視しています。
一方で、反響のあったリードがすべて今すぐ検討しているわけではありません。情報収集の段階にいる人、上司に言われて資料を集めているだけの人、実は競合他社の担当者だったというケースもあります。SDRは、こうした温度感の違いを会話のなかで見極め、商談に進めるべき相手と、時間をかけて育てるべき相手を分けていきます。
相手がすでに関心を持っている状態から会話が始まるため、まったく関心のない相手に電話をかけるよりも心理的な負担は小さく、未経験からインサイドセールスに挑戦する人が最初に担当することが多いのもSDRです。
BDR(Business Development Representative)は、まだ自社と接点のない企業に対して、自分から働きかけて商談の機会をつくるインサイドセールスです。顧客からの反響を待つのではなく、こちらから能動的にアプローチすることから、新規開拓型やアウトバウンド型とも呼ばれます。
BDRが主に対象とするのは、取引できれば大きな売上が見込める大企業や、自社の製品と相性の良い特定の業界の企業です。そのため、手当たり次第に電話をかけるのではなく、ターゲット企業を絞り込んだうえで、相手の事業や組織について入念に調べるところから仕事が始まります。
企業のIR資料や中期経営計画、ニュースリリース、採用情報などから「この企業は今どんな課題を抱えていそうか」という仮説を立て、それにもとづいて電話やメール、手紙、SNSなどを組み合わせてアプローチします。
大企業では意思決定に関わる人が多く、ひとつの商談が生まれるまでに数か月から1年以上かかることも珍しくありません。成果が出るまでの時間が長い分、難易度は高めですが、業界や企業を深く理解する力、経営層とやり取りする力が身につくため、キャリアの観点では評価されやすい経験です。
SDRとBDRは新しい顧客との商談をつくる役割ですが、すでに取引のある顧客を担当するインサイドセールスを置いている企業もあります。
既存顧客向けのインサイドセールスは、契約中の顧客に定期的に連絡を取り、追加の購入(アップセル)や別の製品の購入(クロスセル)、契約更新につながる機会を見つけます。顧客数が多い企業では、すべての顧客をフィールドセールスが訪問することは難しいため、取引規模が比較的小さい顧客をインサイドセールスが電話やメールでフォローする体制がとられることもあります。
既存顧客との関係づくりという点では、カスタマーサクセスと役割が重なる部分もあります。一般的には、カスタマーサクセスが「製品を使いこなしてもらい、成果を出してもらうこと」を目的にするのに対し、既存顧客向けのインサイドセールスは「追加の商談をつくること」を目的にする、という線引きがされています。
ただし、企業によっては両者を区別していないこともあるため、求人票の仕事内容をよく確認しましょう。
ここまで見てきたように、SDRとBDRでは仕事の性質がかなり異なります。転職先を選ぶときは、どちらを担当するのかを必ず確認しておきたいところです。
両者の違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | SDR(反響型) | BDR(新規開拓型) |
|---|---|---|
| アプローチする相手 | 問い合わせ・資料請求など関心を示した見込み客 | まだ接点のないターゲット企業 |
| 仕事の起点 | 顧客側からの反応 | 自分で立てた仮説とリサーチ |
| 主な対象企業 | 中小企業から大企業まで幅広い | 大企業や特定業界の企業が中心 |
| 成果が出るまでの期間 | 比較的短い | 長くなりやすい |
| 未経験者にとっての難易度 | 始めやすい | 高め |
| 身につきやすい力 | ヒアリング力、見極めの速さ | リサーチ力、仮説構築力、経営層との対話力 |
求人票に「SDR」「BDR」と明記されていない場合は、「問い合わせへの対応が中心ですか、それとも新規開拓が中心ですか」と面接で聞いてみるとよいでしょう。
両方を担当する場合は、その割合も確認しておくと、入社後の働き方をより具体的にイメージできます。
インサイドセールスの仕事は「電話をかける」だけではありません。誰に連絡するかを決める準備、相手の話を聞き取る会話、その内容を記録して次につなげる作業まで、いくつもの業務が組み合わさっています。
ここでは、具体的な業務の流れと1日のスケジュール、そして評価の基準になる数字を紹介します。
インサイドセールスの業務は、大きく次の5つに分けられます。
このほか、すぐに商談にならない相手に向けて定期的に情報を届けるメールの作成や、チームでの振り返りミーティング、トークスクリプト(会話の台本)の改善なども大切な業務です。
一見すると地味な作業の積み重ねですが、どの相手に、どのタイミングで、何を伝えれば商談につながるのかを試行錯誤しながら改善していく、仮説と検証の繰り返しがこの仕事の本質です。
インサイドセールスの1日がどのように進むのか、SDRを担当する場合のモデルケースを紹介します。実際のスケジュールは企業や担当範囲によって大きく異なるため、あくまで一例として参考にしてください。
| 時間 | 主な業務 |
|---|---|
| 9:00 | 始業。前日夜から朝までに入った問い合わせ・資料請求を確認し、当日の連絡リストを作成 |
| 9:30 | チームの朝会。前日の商談化件数や、うまくいったトークを共有 |
| 10:00 | 新規リードへの架電。資料請求から時間が経っていない相手を優先 |
| 12:00 | 昼休憩 |
| 13:00 | 過去に接点のあった見込み客へのフォロー連絡。不在の相手にはメールを送付 |
| 15:00 | 商談化した案件の情報をまとめ、フィールドセールスへ引き継ぎ |
| 16:00 | 再度の架電。午前につながらなかった相手に時間を変えて連絡 |
| 17:00 | 当日の活動をCRMに入力し、数字を振り返る |
| 17:30 | 翌日の準備、ナーチャリング用メールの作成 |
| 18:00 | 終業 |
BDRの場合は、架電の時間が減り、その分ターゲット企業のリサーチや、一社一社に合わせたメール・手紙の作成に多くの時間を使う傾向があります。
インサイドセールスは移動がないため、外回りの営業と比べるとスケジュールを自分でコントロールしやすい仕事です。一方で、電話がつながりやすい時間帯は限られているため、その時間に架電を集中させ、それ以外の時間で準備や記録を進めるといった時間の使い方の工夫が求められます。
インサイドセールスの成果は、数字で細かく管理されるのが一般的です。目標を達成するための中間指標をKPI(重要業績評価指標)と呼び、主に次のようなものがあります。
| KPI | 意味 |
|---|---|
| 架電数・メール送信数 | どれだけ多くの相手に働きかけたか(活動量) |
| 接続率 | 電話をかけたうち、担当者本人と話せた割合 |
| 有効会話数 | 課題や検討状況まで聞き取れた会話の数 |
| 商談数 | フィールドセールスに引き継いだ商談の数 |
| 商談化率 | 接触したリードのうち、商談に進んだ割合 |
| 受注貢献(パイプライン) | 引き継いだ商談から生まれた受注件数や受注見込み金額 |
これらの指標は、活動量から最終成果へと順につながっています。架電数が増えれば話せる相手が増え、話せる相手が増えれば商談の機会も増える、という関係です。
そのため、商談数が目標に届かないときは、どの段階で数字が落ちているのかを分析し、改善策を考えます。
働く側として注目したいのは、どの指標が評価の中心になっているかです。架電数などの活動量だけで評価される職場では、どうしても「とにかく電話をかける」働き方になりがちです。
反対に、商談化率や受注への貢献まで評価に含まれている職場では、相手を見極める質の高い仕事が求められ、その分スキルも身につきやすくなります。
インサイドセールスは、ツールを使いこなすことが前提の仕事です。代表的なものとして、次のようなツールがあります。
最近では、メール文面の作成や通話内容の要約、ターゲット企業のリサーチに生成AIを活用する職場も増えています。前職でこうしたツールを使った経験があれば、転職の際にアピール材料になります。
未経験の場合も、使い方は入社後に覚えられることがほとんどなので、過度に心配する必要はありません。
インサイドセールスのメリット・デメリットは、導入する企業の立場と、そこで働く人の立場とで見え方が違います。企業にとって効率的な仕組みでも、働く人にとってはつらさにつながることもあります。
ここでは両方の視点から整理します。
企業がインサイドセールスを導入する最大のメリットは、営業活動の効率が上がることです。移動がないため1日に接触できる顧客の数が増え、フィールドセールスは受注の見込みが高い商談に集中できるようになります。
先に紹介したHubSpot Japanの調査でも、インサイドセールスを導入した企業では「営業効率が高まった」と感じている人が多数を占めていました。
2つ目のメリットは、問い合わせへの対応が速くなることです。フィールドセールスが外出中で問い合わせへの対応が翌日以降になる、といった機会損失を減らせます。
3つ目は、営業活動がデータとして残るようになることです。誰がいつ、どの顧客とどんな話をしたのかが記録されるため、成果の出ている進め方をチームで共有しやすくなり、営業ノウハウが特定の担当者に偏る「属人化」を防げます。
担当者が異動や退職をしても、顧客との関係が途切れにくくなる点も見逃せません。
4つ目は、営業できる範囲が広がることです。訪問が前提だと移動できる範囲の顧客しか担当できませんが、非対面であれば地方や遠方の企業にも同じようにアプローチできます。
一方で、インサイドセールスの導入にはデメリットもあります。
最もよく挙げられるのが、部門間の連携の難しさです。インサイドセールスが「商談数」を、フィールドセールスが「受注数」を目標にしていると、インサイドセールスは数を増やすために確度の低い案件まで引き継ぎ、フィールドセールスは「質の低い商談ばかり渡される」と不満を抱く、という対立が起きやすくなります。どんな状態の見込み客なら商談として引き継ぐのか、という基準を部門間で決めておかないと、組織がうまく機能しません。
また、仕組みを整えるまでに時間とコストがかかる点もデメリットです。ツールの導入、担当者の採用や育成、トークスクリプトの作成など、成果が出るまでには一定の準備期間が必要です。
さらに、営業組織の文化との相性もあります。HubSpot Japanの調査では、売り手全体の52.3%が訪問型の営業の方が好ましいと回答しており、その理由として最も多かったのは「信頼を得られるから」(57.9%)でした。
[参照元]HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査 2026 データ集
訪問を重視する考え方が根強い組織では、インサイドセールスの役割が理解されにくく、導入しても十分に機能しないことがあります。
働く側から見たインサイドセールスのメリットとして、まず挙げられるのが移動の負担がないことです。外回りの営業のように、炎天下や雨の日に顧客先を回る必要はありません。勤務時間が比較的安定しやすく、職場によってはテレワークと組み合わせて働くこともできます。
2つ目は、営業の基礎を数字で学べることです。インサイドセールスは、自分の行動と成果の関係がデータとして見える仕事です。どんな話し方をすれば相手が話を聞いてくれるのか、どんな質問をすれば課題を引き出せるのかを、数字を見ながら改善していく経験は、どんな営業職にも通じる基礎体力になります。
3つ目は、多くの顧客や業界に触れられることです。1日に何十人もの見込み客と話すため、短期間でさまざまな業界の課題や意思決定の進み方を知ることができます。
4つ目は、キャリアの選択肢が広がることです。インサイドセールスはマーケティングとフィールドセールスの間に位置する仕事なので、経験を積んだ後にフィールドセールス、マーケティング、カスタマーサクセス、営業組織のマネジメントなど、さまざまな方向へ進む道があります。キャリアパスの詳細は後半の見出しで紹介します。
一方で、働く側から見たデメリットもあります。
1つ目は、自分の仕事の成果が最終的な受注として見えにくいことです。インサイドセールスがつくった商談でも、受注を決めるのはフィールドセールスです。顧客から感謝される場面や、契約が決まる瞬間に立ち会う機会は少なく、達成感を得にくいと感じる人もいます。
2つ目は、業務が単調になりやすいことです。電話とメール、記録の繰り返しが中心になるため、変化の少なさをつらく感じる人もいるでしょう。
3つ目は、断られる経験が多いことです。特に新規開拓を担当する場合は、話を聞いてもらえないことの方が多く、精神的な負担になることがあります。
4つ目は、常に数字で見られることです。活動量や成果が細かく記録されるため、目標に届かない日が続くとプレッシャーを感じやすくなります。
ただし、これらのデメリットの大きさは、職場の評価制度や運用の仕方によって大きく変わります。次の見出しでは、「インサイドセールスはきつい」「やめとけ」と言われる理由を掘り下げたうえで、働きやすい職場を見分けるポイントを紹介します。
インサイドセールスについて調べていると、「きつい」「やめとけ」といった否定的な声を目にすることがあります。実際、仕事内容に不満を感じて早めに転職する人がいるのも事実です。
ただし、その原因の多くはインサイドセールスという仕事そのものではなく、職場の運用の仕方にあります。ここでは、否定的な声が生まれる代表的な理由と、後悔しないための職場の見極め方を紹介します。
「やめとけ」と言われる最も大きな理由が、インサイドセールスとは名ばかりで、実態がテレアポになっている職場の存在です。
このような職場では、1日の架電件数やアポ獲得件数だけが目標として課され、相手の課題を聞き取ったり、時間をかけて関係を育てたりする余裕がありません。
リストの上から順番に電話をかけ続け、断られたらすぐ次へ、という働き方が続きます。本来のインサイドセールスで身につくはずのヒアリング力や仮説を立てる力が育ちにくく、「何年続けても成長している実感がない」と感じる原因になります。
こうした状態は、インサイドセールスを導入したものの、商談の質を測る仕組みが整っていない企業で起きやすい傾向があります。商談化率や受注への貢献を測るには、フィールドセールスとのデータ共有が欠かせませんが、それができていないと、測りやすい活動量だけが評価の基準になってしまうためです。
2つ目の理由は、評価のされにくさです。
インサイドセールスが丁寧にヒアリングし、見込み度の高い状態で引き継いだ商談でも、受注として評価されるのはフィールドセールスです。インサイドセールスの評価が「引き継いだ件数」だけで決まる職場では、その後に受注したかどうかが自分の評価に反映されず、「自分の仕事が会社の売上にどれだけ貢献しているのかわからない」という不満につながります。
さらに、組織のなかでインサイドセールスが「フィールドセールスの下請け」のように扱われているケースもあります。
アポの質に対してフィールドセールスから一方的に不満をぶつけられる、インサイドセールスの意見が営業戦略に反映されない、といった環境では、やりがいを感じにくくなるのも無理はありません。
3つ目の理由は、断られることによる精神的な負担です。
特に新規開拓を担当するBDRや、関心の薄いリストに電話をかける場合は、話を聞いてもらえないことの方が多くなります。電話口で冷たく対応されたり、一方的に切られたりする経験が続くと、気持ちが沈んでしまう人もいます。
この負担は、職場の環境によって和らげることができます。たとえば、
といった職場では、断られることを「改善のための材料」として前向きに受け止めやすくなります。反対に、ひとりで数字と向き合い続ける環境では、負担が積み重なりやすくなります。
ここまで見てきたように、インサイドセールスがきついかどうかは、職場の運用に大きく左右されます。転職先を選ぶときは、次の5つのポイントを求人票や面接で確認しておくと、入社後のギャップを減らせます。
| 確認ポイント | 面接での聞き方の例 | 注意したいサイン |
|---|---|---|
| 1. 評価の基準 | 「インサイドセールスはどの数字で評価されますか」 | 架電数やアポ件数だけで評価され、商談化率や受注への貢献が含まれていない |
| 2. SDRとBDRの比率 | 「問い合わせ対応と新規開拓は、それぞれどのくらいの割合ですか」 | 担当範囲があいまいで、聞いても具体的な答えが返ってこない |
| 3. フィールドセールスとの引き継ぎルール | 「どんな状態になったら商談として引き継ぎますか」「引き継いだ商談の結果は共有されますか」 | 引き継ぎの基準が決まっていない、商談のその後がインサイドセールスに共有されない |
| 4. ツールと記録の環境 | 「CRMやSFAは何を使っていますか」 | 顧客情報がスプレッドシートや個人管理になっている |
| 5. インサイドセールスからのキャリア実績 | 「インサイドセールスを経験した方は、その後どんなポジションに進んでいますか」 | 異動や昇進の実績がなく、長く同じ業務を続けている人ばかり |
特に1つ目の評価基準と、3つ目の引き継ぎルールは重要です。この2つがしっかり整っている職場は、インサイドセールスを営業組織の重要な役割として位置づけている可能性が高く、スキルを伸ばしながら働ける環境だと考えられます。
面接で質問するのは気が引けるかもしれませんが、こうした質問は仕事への理解の深さを示すことにもつながり、マイナスに受け取られることはほとんどありません。自分で確認しにくい場合は、企業の内情に詳しい転職エージェントに聞いてみるのもひとつの方法です。
インサイドセールスは「営業」という名前がついていても、話がうまい人だけが活躍できる仕事ではありません。むしろ、相手の話を聞いて整理する力や、地道な改善を続けられる粘り強さの方が成果に直結します。
ここでは、インサイドセールスに向いている人の特徴と、未経験からでも挑戦しやすい理由を紹介します。
インサイドセールスに最も求められるのは、相手の状況を聞き出す力です。電話やメールでは表情や雰囲気が読み取りにくいため、限られた時間のなかで質問を重ね、相手の課題や検討状況を具体的に把握する必要があります。
ここで大切なのは、ただ質問を並べるのではなく、「この会社は今こういう課題を抱えているのではないか」という仮説を持って会話に臨むことです。
事前に相手企業のWebサイトや業界の動向を調べ、仮説をもとに質問を組み立てられる人は、短い会話でも相手の本音を引き出しやすくなります。
人の話を聞くのが好きな人、相手の立場に立って物事を考えられる人、話の要点を整理するのが得意な人は、インサイドセールスで力を発揮しやすいと言えます。
インサイドセールスでは、断られることが日常的に起こります。そこで落ち込みすぎず、「なぜ断られたのか」「どうすれば話を聞いてもらえたのか」を振り返り、次の行動に活かせる人が成果を伸ばしていきます。
この振り返りを支えるのが数字です。接続率が低ければ電話をかける時間帯を見直す、商談化率が低ければヒアリングの質問を変えてみる、といったように、数字をもとに改善点を見つけて試す姿勢が求められます。
感覚ではなくデータで自分の仕事を見直すことに抵抗がない人、小さな改善の積み重ねを楽しめる人には、向いている仕事です。
インサイドセールスのコミュニケーションは、電話だけではありません。メールやチャット、SNSのメッセージなど、文章でのやり取りも大きな比重を占めます。
電話がつながらない相手に送るメール、すぐには商談にならない相手に定期的に届ける情報提供のメール、フィールドセールスへの引き継ぎメモなど、相手や目的に合わせて文章を書き分ける場面が多くあります。
短く要点が伝わる文章を書ける人、文章で相手との関係を築くことが苦にならない人は、インサイドセールスで重宝されます。
インサイドセールスは、未経験からでも比較的挑戦しやすい職種だと言われています。その理由は、これまでの仕事で身につけた力の多くがそのまま活かせるからです。
たとえば、外回りの営業経験がある人は、顧客との会話の進め方や課題の聞き出し方を知っているため、インサイドセールスでも即戦力として期待されやすくなります。
営業事務の経験がある人は、CRMへの入力や営業資料の扱いに慣れている点が強みになります。コールセンターや接客の経験がある人は、電話応対や相手の感情を汲み取る力を活かせます。
さらに、先に紹介したように、反響型のSDRは相手がすでに関心を持っている状態から会話が始まるため、未経験者でも成果を出しやすいポジションです。トークスクリプトや研修制度を用意している企業も多く、基本的な進め方は入社後に身につけられます。
未経験からインサイドセールスへ転職する具体的なステップや、選考でアピールできるポイントについては、次の記事で詳しく解説しています。

転職を考えるうえで、年収とその後のキャリアは気になるポイントです。インサイドセールスは比較的新しい職種のため、公的な統計で単独の年収データが公表されているわけではありません。
ここでは近い職種のデータを参考に年収の水準を確認したうえで、インサイドセールスを経験した後に広がるキャリアの選択肢を紹介します。
インサイドセールスの年収は、業界や企業規模、担当する商材、インセンティブ(成果報酬)の有無によって大きく異なります。そのため、まずは営業職全体や近い職種の水準を知っておくと、求人を比べるときの目安になります。
転職サービス「doda」が2024年9月から2025年8月までに登録した約60万人のデータをもとにまとめた平均年収ランキングでは、営業系職種と、インサイドセールスが多く置かれるIT業界の営業、インサイドセールスの経験が活きる関連職種の平均年収は次のとおりでした。
| 職種 | 平均年収 |
|---|---|
| 営業系(全体) | 476万円 |
| 営業系(20代) | 406万円 |
| 営業系(30代) | 528万円 |
| 営業ーIT/通信 | 461万円 |
| 営業企画 | 601万円 |
| マーケティング | 550万円 |
この表から読み取れるのは、インサイドセールスの経験を土台に、営業企画やマーケティングといった企画寄りの職種へキャリアを広げると、年収水準も上がりやすいということです。インサイドセールスとして働きながら、数字の分析や施策の改善にも主体的に関わっておくと、こうした職種へのステップアップにつながります。
インサイドセールスの年収を条件別にもう少し詳しく知りたい方は、次の記事もあわせて参考にしてください。

インサイドセールスは、マーケティングとフィールドセールスの間に位置し、顧客と最も多く接点を持つ仕事です。そのため、経験を積んだ後のキャリアパスは多岐にわたります。代表的な進路は次のとおりです。
どの道に進む場合でも評価されやすいのは、「数字を見て改善した経験」です。日々の業務のなかで、どんな工夫をして商談化率を上げたのか、チームにどんなノウハウを共有したのかを具体的に説明できるようにしておくと、次のキャリアにつなげやすくなります。
外回りの営業からインサイドセールスへ転職する場合、職場によっては年収が下がることもあります。特に、インセンティブの比重が大きかった営業職から、固定給中心のインサイドセールスに移る場合は注意が必要です。
年収を下げずに転職するためには、次のような点を意識して職場を選ぶとよいでしょう。
こうした情報は求人票だけではわからないことも多いため、営業職やインサイドセールスの転職に詳しい転職エージェントに相談し、企業ごとの評価制度や働き方の実態を確認しながら選ぶのが確実です。インサイドセールスに強い転職エージェントの選び方は、次の記事で紹介しています。

生成AIの普及により、「インサイドセールスはAIに置き換えられるのではないか」という不安を持つ人もいるかもしれません。
結論から言えば、作業の一部はAIに任せられるようになる一方で、人が担う役割の重要性はむしろ高まると考えられます。ここでは、AIがインサイドセールスの仕事にどんな影響を与えているのかを、データをもとに整理します。
営業の現場では、すでに生成AIの活用が進んでいます。HubSpot Japanの2025年10月の調査によると、直近1年以内に営業活動で生成AIを活用した人の用途は、「提案資料作成」(46%)が最も多く、「提案内容の検討・整理」(38%)、「議事録の作成・要約」(36%)が続きました。
また、活用者の93%が業務時間を削減できていると感じており、削減時間は平均で週2.2時間でした。
[参照元]HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査 2026 データ集
インサイドセールスの仕事でも、メール文面の下書き、通話内容の要約とCRMへの記録、ターゲット企業のリサーチといった作業はAIで効率化しやすい領域です。最近では、見込み客へのメール送信やフォローを自動で行う「AI SDR」と呼ばれるツールも登場しています。
こうした流れのなかで、決められた文面のメールを大量に送る、リストに機械的に電話をかけるといった単純な作業は、今後ますます減っていくと考えられます。
一方で、買い手は営業のすべてをAIに任せたいとは考えていません。
同じ調査で、商品やサービスの購入を検討するときに望む対応を買い手に尋ねたところ、「生成AIと人間が連携したハイブリッド型」が49%、「常に人間(営業担当者)が対応する」が48%で、「常に生成AIで完結する」はわずか3%にとどまりました。 [参照元]HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査 2026 データ集
また、AIにはない価値として買い手が営業担当者に期待することとしては、「状況を理解し、個別事情を汲んだ提案をくれること」(43%)、「言語化できていないニーズや潜在的なニーズを引き出してくれること」(38%)、「共感や気配り」(37%)が上位に挙がっています。
相手の言葉の裏にある本当の課題を引き出し、今が商談のタイミングかどうかを見極め、信頼関係を築く。これはまさにインサイドセールスが本来担ってきた仕事です。
AIが作業を肩代わりしてくれる分、インサイドセールスは一人ひとりの顧客と向き合う時間を増やせるようになると考えられます。
AI時代にインサイドセールスとして活躍し続けるために、身につけておきたいスキルは次のとおりです。
単純な作業はAIに任せ、人にしかできない判断と関係づくりに集中できる人材は、これからの営業組織でますます求められていくでしょう。
テレアポは、リストに電話をかけて商談のアポイントを獲得することが目的で、主にアポの件数で評価されます。
インサイドセールスは、見込み客の課題や検討状況を聞き取りながら中長期的に関係を育て、受注につながる商談をつくることが目的です。やり取りの内容をCRMなどに記録してチームで共有し、商談化率や受注への貢献で評価される点も大きな違いです。
未経験からでも挑戦しやすい職種です。営業経験、営業事務の経験、コールセンターや接客の経験など、これまでの仕事で身につけた力の多くが活かせます。
特に、問い合わせや資料請求に対応する反響型(SDR)は、相手がすでに関心を持っている状態から会話が始まるため、未経験者でも成果を出しやすいポジションです。
架電数や商談数などの目標が設定されるのが一般的ですが、きつさは職場の運用によって大きく異なります。
架電数やアポ件数だけで評価される職場では負担を感じやすい一方、商談の質や受注への貢献まで評価に含まれ、チームで改善に取り組む職場では、無理なく成果を伸ばしやすくなります。入社前に評価の基準を確認しておくことが大切です。
一般的には、反響型のSDRの方が未経験者に向いています。SDRは問い合わせや資料請求など、すでに関心を持っている相手に連絡するため、会話を始めやすいからです。
新規開拓型のBDRは、接点のない企業に自分から働きかけ、成果が出るまでに時間がかかるため難易度は高めですが、リサーチ力や経営層と対話する力が身につきます。
メールの作成や記録、リサーチといった作業の一部はAIに置き換わりつつありますが、仕事そのものがなくなる可能性は低いと考えられます。
HubSpot Japanの2025年10月の調査では、商品やサービスの購入時に「常に生成AIで完結する」対応を望む買い手は3%にとどまり、多くの買い手が人間による対応を求めています。相手の潜在的なニーズを引き出し、商談のタイミングを見極める役割は、今後も人が担うと考えられます。
フィールドセールス、インサイドセールスのマネージャー、マーケティング、カスタマーサクセス、営業企画など、幅広い職種に活かせます。
顧客と多く接してきた経験と、数字をもとに改善を続けてきた経験は、営業とマーケティングのどちらの領域でも評価されやすい強みです。
インサイドセールスとは、電話やメール、Web会議などの非対面の手段で見込み客との関係を育て、受注につながる商談をつくる営業の役割です。フィールドセールスが「商談の後」を担うのに対し、インサイドセールスは「商談の前」を担い、テレアポのようにアポの数を追うのではなく、商談の質を重視する点に特徴があります。
買い手が自分で情報を集めるようになったこと、限られた人数で成果を出す仕組みが求められていることを背景に、インサイドセールスを導入する企業は増えてきました。ただし、導入している企業は全体の4割前後にとどまり、運用の仕方は企業によってさまざまです。同じ「インサイドセールス」という職種名でも、実態がテレアポに近い職場もあれば、商談の見極めからキャリアの広がりまで期待できる職場もあります。
インサイドセールスへの転職を考えている方は、次の3つから始めてみてください。
インサイドセールスは、聞く力と改善を続ける粘り強さを活かして、営業とマーケティングの両方に通じる経験を積める仕事です。自分に合った職場を見極めて、納得のいくキャリアの一歩を踏み出してください。